2023年3月22日に渋谷WOMBで開催された『エーデルワイス1st ONE MAN LIVE〜思い出の道しるべ〜』に行ってきました。
全曲生バンド編成のとても豪華なライブ。会場の熱気もすさまじかったです。招待の方も多かったと思いますが、エーデルワイスの魅力がぶっ刺さったのではないでしょうか。
今回はそのライブについて書いていきます。
またひとつ――
「大切な思い出」が増えました。
初のワンマンに向けて
エーデルワイス初のワンマン。その会場が渋谷WOMBと聞いたとき、咄嗟に「大丈夫?」と思ってしまいました。決して小さな「箱」ではありません。目標は300人動員。本当に埋まるのか……。最初は喜びよりも不安のほうが大きかったです。
エーデルワイスはデビューライブで240人の動員を達成しました。それを考えれば300人は難しくないですが、あくまで数字だけの話。主催ライブはともかく、外部対バンでは寂しい入りや、早い時間での出番も多かったです。ワンマンへの不安要素はいくつもありました。
もともとエーデルワイスは7人グループです。いまは5人。卒業理由はともかく、そのメンバーのファンもいたはずです。果たして自分たちはパワーアップしているのか。ダウンしたなんて思われたくない。そのためには、なんとしてでもデビューライブを越える必要があります。数字の面でもパフォーマンスの面でも。
ひとりのファンである自分が思う以上に、メンバーやスタッフさんはワンマンに向けて悩んだと思います。
そこではじめたのが、渋谷ハチ公前での5000枚ビラ配りチャレンジです。
ビラ配りは本当に過酷です。素通りされるだけならまだしも、顔を見て鼻で笑われたり、ビラをすぐに捨てられることもあるそうです。やっと話を聞いてもらえたと思えば、ただの冷やかしだったり、ナンパ目的だったり、あるいは無銭で話せることをラッキーと思う人に捕まることもあるでしょう。
なにより辛いのは、効果がその場で見えないこと。果たしてビラを受け取った人がどれだけきてくれるのか、どれだけ興味をもってくれるのか。そんな不安との戦いでもあります。
それでもメンバーは連日、ビラを配り続けました。絶対なんて言葉は気休めにしかなりません。だとしても、絶対に報われてほしい。そう思わせるほど、大量のビラを抱えて配り回る姿からこのワンマンにかける想いが見えました。
ワンマンの二日前。小さな会場でエーデルワイスを見ました。エーデルワイスのファンはきっと10人もいなかったと思います。またひとつ不安が増しました。あさって、どれだけの人が集まるのか。チケットは売れているのか。売れていても干されないか。余計な心配がぐるぐる回ります。
エーデルワイスのパフォーマンスは涙を誘います。ぐっと心にきます。アイドルファンでなくてもお勧めしたいグループです。
そのためにもまずはワンマン。
埋まってくれ……多くのファンが願ったはずです。
そして当日――
会場は満員の観客で埋め尽くされました。
総動員は302人。
目標達成です。
春色サンシャイン
ライブがはじまる前、わたしはきっと泣くと思いました。ただでさえエーデルワイスは涙腺にくるグループです。対バンでも毎回うるっときます。ワンマンで泣かないはずがありません。
実際、満員のフロアにいるだけで、目元がピクピクしました。ステージ奥のモニターに大きく映し出されたグループのロゴ。それを見上げていたのは涙がこぼれないため。いや、かっこつけではなく本当にそうだったのです。
でも、泣くことはありませんでした。
ライブがはじまると、涙を流す時間すらもったいないと感じました。泣くのは全部終わってからでいい。とにかく今は今を全力で楽しむ。余計な感情が入る余地などありません。気持ちのこもったパフォーマンスは会場全体に広がりました。
ライブの盛り上がりはすごかったです。それこそ「異様なまで」と表現していいかもしれません。とくに中心にいたファンの方たちはすごかった。酸欠で倒れるんじゃないかと思うほど全力コールしていました。
それは決して嫌なコールではありません。
「自分たちだけが楽しければいい」ではなく、「メンバーを喜ばせる」「会場を盛り上げる」ためにコールしているのがわかるからです。メンバーの幸せを自分の幸せと感じられる。そういうファンが集ったことにも、エーデルワイスのグループとしての良さが現れていると思います。
エーデルワイスは、グループの力だけでここまでこれたわけではありません。いつだってキミ……ファンが傍にいてくれたからここまでこれた。
メンバーはそれを知っています。知っているから、会場に集まったひとりひとりの顔に向けてパフォーマンスをしていました。MCのたびにメンバーが泣きそうになるのも、きっとその感謝からきていたはずです。
7人から5人。ファンには言えないたくさんの苦労があったと思います。思い出は決して良いことばかりではありません。忘れたい思い出もたくさんあります。でも、そんな思い出も全部、「大切な思い出」になる。エーデルワイスはそれを教えてくれるグループです。
どうか胸を張ってください。
傷ついたり悩んだりして歩んできた思い出が、この光景へと「みんな」を導きました。
思い出はこれからも続きます。
ワンマンで発表された新曲のタイトルは「春色サンシャイン」。春。それは春に開花を迎えるエーデルワイスの季節です。
「大丈夫?」。そんな疑問はもう必要ありません。ワンマンライブを通して、彼女たちは全力で答えてくれました。「わたしたちは大丈夫!」と。
春にデビューし、熱い夏をかけぬけ、実りの秋を過ごし、厳しい冬を乗り越え――
そしてエーデルワイスに、二度目の春が訪れます。
「蕾のままの私」たちへ
碧葉るりさん
エーデルワイスではじめてアイドルになったるりさん。お話していつも思うのは、意識の高さです。「自分はこういうアイドルになる!」という芯が通っている。なのでもしかしたら、理想の自分と実際の自分にギャップを感じて落ち込むことがあるかもしれません。
ただ、そんなるりさんにはたくさんのファンがいます。そんなるりさんだからこそファンになった方々です。自分らしさ。それに迷うときは、ステージからファンの姿を見てください。
そこにこそ、るりさんだけの「アイドル像」があるはずです。
小鳥ねあさん
ねあさんは着実に一歩ずつ進んでいく方です。歩みを決して止めず、個人でも配信イベントに参加して、貪欲に上をめざしている。
その根っこにあるのは、エーデルワイスへの「好き」だと思います。エーデルワイスが好きだから、今のメンバーとファンと、もっと未来に行きたい。キレのあるしなやかなパフォーマンスからも、その意識の高さが垣間見えます。
それは必ず伝わります。現に伝わりました。ねあさんの行動力は、もっと大きなステージにエーデルワイスを押し上げる。そう信じています。
倉西真央さん
唐突ですが……真央さんは弱くありません。多くの人を幸せにできる強い人です。
泣き虫でも、寂しがり屋でも、甘えん坊でも、ステージに立つ真央さんは最高にアイドルです。真央さんの笑顔ひとつでたくさんの人が笑顔になります。
自信を持ってとは言いません。自信は押し付けられるものではなく、自分自身の内から湧き出るものです。
どうですか。いま、真央さんは自信を持てていますか。
その答えは……ワンマンの表情を見てわかった気がします。でも直接確かめに行きますね。
杉原莉夏さん
約1年前。せっかく前方にいたのに、ペンライトを振る勇気もなく、ただステージを呆然と見ているわたしがいました。莉夏さんからレスをもらってもきょろきょろ。ほんとひどかったです。
それがいまは……。
莉夏さんパートで筋肉痛になるほど全力で振りました。1年前からは考えられません。
「あのとき」、もう会えなくなると思いました。でも今こうしてまた会えている。応援できている。それが本当に幸せです。幸せの気持ちをもって、これからも肩が抜ける勢いで応援します。
ステージに立ち続けてくれて、ありがとうございます。
莉夏さんの存在は、わたしのドルヲタの原点です。
地主おとはさん
リーダーとしてエーデルワイスを支える地主さん。メンバーの精神的支柱として、ときにはメンバーの「お母さん」として頼られる存在です。だから、自分がしっかりしなくちゃ。そう思うことも少なくないと思います。
でも地主さんだって甘えたいときがありますよね。しっかり甘えてますか?甘えていいんですよ。地主さんが助けを求めたとき、きっとメンバーはそれに応えるし、ファンだってできることをします。
リーダーは孤独ではありません。また完璧である必要もありません。リーダーはみんながいてこそのリーダー。地主さんなら周りを支えられるし、自分もまた支えてもらう存在になれるはずです。
たくさん泣いて、たくさん甘えてくださいね。
来年の今日も――
思い出は軌跡。辿ってきた道のりです。この道は過去から続き、未来に伸びていく。その未来もいつか過去になり、思い出になります。
2022年6月にデビューしてから、エーデルワイスはたくさんの未来を思い出に変えてきました。ただの思い出ではありません。「大切な思い出」です。
ワンマンのタイトルは「思い出の道しるべ」。
エーデルワイスのコンセプトは「大切な思い出」。
繋ぎ合わせると、「エーデルワイスは大切な思い出の道しるべ」。
つまり、エーデルワイスと過ごせば、それはすべて大切な思い出になります。
碧葉るりさん。
小鳥ねあさん。
倉西真央さん。
杉原莉夏さん。
地主おとはさん。
日々、大切な思い出を描くメンバーです。そしてグループから去ったメンバーもエーデルワイスを確かに支えた大切な存在。大切な思い出のひとり。
さらにワンマンでは5月に新メンバー加入が発表されました。そのメンバーも思い出を描く日がきます。
そんな思い出の日々を一緒に歩きたい。
エーデルワイスと向かい合っていきたい。
来年の今日も――この先の未来も――
この日、またひとつ「大切な思い出」が描かれました。
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