2021年11月30日、INFIY∞(インフィ)の新曲「閃光ジャーニー」が発表されます。作詞はKAEDEさん。良曲の予感しかしねぇぜ!
そこで今回は、youtubeのINFIY∞チャンネルで公開されている全楽曲(平均睡眠8時間。時代、リリックMV含む)を独自に解釈していきます。音楽的なレビューではありません。曲に物語を付けたイメージなので、ぜひ、読み物としてご覧ください。
INFIY∞を知らない方は知るきっかけに、INFIY∞にドはまりしている方は聞き直すきっかけになれば幸いです。
それでは、公開順に紹介します。
『with』
「そのMVを紹介するのはやめてくれー!」というメンバーの悲鳴が聞こえるような聞こえないような……。いや、皆さん本当に初々しい。上目遣いのアングルが多くて、ちょっとしたお兄さん気分を味わえます。アイドル×上目遣い=最高。ここテストに出ます。
おそらく、この曲が発表されたときは、今よりずっとファンが少なく、未来も見えなかったと思います。そんな状況を想像して歌詞を聞いてください。愛しさが込み上げてきませんか。
この先どうなるかわからない。うまくいく保証なんてどこにもない。それでも彼女たちが笑顔でいられるのは、「君」に出会えたから。あの時みた夢、胸に抱いた憧れに、「君」を連れていきたい。その気持ちは、結成当時から今も変わっていないと思います。
だから彼女たちと一緒(with)に、迷わず前に進んだ先の景色を見にいきましょう。たとえ彼女たちが閃光の旅に出ようとも、その隣にはきっと、「君」にいてほしいはずですから。
『どうせ僕は君を拗らせる』
どうせ僕は君を拗らせるんだ!と、まるでファンの気持ちを代弁したような曲です。一度彼女たちにハマれば、もうこの気持ちをひたすらに拗らせるしかありません。
それは、彼女たちに落ちたファン全員の声です。こんな夜じゃなくても、いつだって会いたい。今すぐまっすぐに君の元へ行きたい。でも結局なにも言えなくて、あわわわわわわわ。そんな様子を見て、君はイタズラにクスクスと笑う。ああ、また僕は君を拗らせちゃうんだ。
でも、拗らせるのは悪いことではありません。それだけ「好き」ということですから。好きだからこそ、拗らせてしまう。拗らせた感情は行き場を失い、自分自身を苦しめるかもしれません。それでも、そこまで好きになれる人たちと出会えたことを幸せに感じませんか。
さあ今日も、彼女たちを目に焼き付けましょう。そしてまた、拗らせていく……。
『Evening Star』
『Evening Star』は、宵の明星。明るく目立つことから「一番星」とも呼ばれます。
アイドル界という宇宙に輝く無数の星たち。遠くからでは、どの星も同じに見えるかもしれません。夜空に輝く星だって、はっきりと違いを認識できる人は少ないと思います。そのなかで、「わたしたちはここにいる」と存在を主張し続ける。
それはゴールの見えないマラソンと同じ。報われるかどうかもわからない。でも走り続けなくては、永久に気づいてもらえない。
星はいつか、寿命を迎えます。アイドルという星はどうなのか。いつ走るのを辞めるのか。きっと諦めたときです。けど、諦めずに、諦めるまえのあと一歩を繰り返していれば、きっと見つけてくれる人が現れる。
このMVから放たれるのは「光」です。諦めずに、僕が僕である瞬間を放つ光です。その光は、まっすぐ「君」のもとへ。光を受け取ったとき、彼女たちは、「君」の一番星になります。
『Likey』
勢いでごまかせないバラード。だからこそ5人の異なる歌声を堪能できる楽曲です。誰一人同じような声がない。改めて、この5人が集まったのは奇跡だと思えます。
いくら一緒にいたいと思っても、拗らせるほどの恋(応援)をしても、自分だけの一番星になっても、いつか歴史の彼方へと消えていく。それを考えるのは恐ろしいことです。でも、消えゆく残酷な運命から逃れる術はありません。
その運命に立ち向かい、彼女たちは見つけました。最後に笑っていられる場所を。それは、残酷な運命においての幸福と言えます。だから、泣き顔で終わらせられません。最後に立つ場所は、泣く場所ではなく、笑っていられる場所だから。
どうせなら今から笑おうか。彼女たちはそう言って、叫び、歌い続けます。さよならさえ忘れるぐらいに。いつまでも。そう。いつまでも。
『刹那へ』
「いっくよー!!(いっくぞー!!)」
「刹那」と聞くと、悲しいイメージがあるかもしれません』。刹那、一瞬、きわめて短い時間。どうしても「終わり」を連想してしまいます。でも、彼女たちは前の曲『Likey』で誓いました。さよならさえ忘れるぐらいに歌い続けると。
彼女たちと一緒に過ごせる時間は一瞬。でも、そこで受ける感情は永遠です。思い出は消えません。ずっと心に在り、いつまでも自分を励まし続けてくれます。今の感情、胸の感覚、彼女たちそのものを受け止め、この一瞬を胸に刻めば、刹那は永遠となります。
「今を最高で塗り固めはできないけど このまま行くんだ
胸の感情はわたしたちそのものだから このまま行けばいい」
刹那を紡ぎ、刹那を味方にした彼女たちは、また新たなステージへのぼります。
『僕たちの景色』
この曲の作詞は、メンバー全員です。僕たちの景色。必死で走り続けてきた彼女たちは、目の前に広がる景色を見て、こう歌詞にしました。
「僕等はまだ未完成で未熟だ」
そんなことないよ。その励ましの言葉が矢になって刺さることもあります。未完成で未熟。誰より一番わかっているのは本人たちです。だから、この言葉は真実です。未完成で未熟だから悩むこともある、でも、未完成で未熟だとしても諦められない夢がある。
それに気づいたからこそ、歌詞はこう続きます。
「それでも僕らは同じこの場所で
今 手を伸ばして 掴みたいんだ
明日また笑えるように」
彼女たちが笑顔でいられる世界。そこには「君」の笑顔もあります。みんなが笑顔でいられるように、弱い自分を受け入れ、今日も道の先へ。そこにきっと、「僕たちの願い」があります。
『未来図』
リリックMVで一番好きです。このMVのみんなの表情が愛おし過ぎて、やっぱり僕は君を拗らせる……。
この曲は、全力で走ってきた道を一度振り返り、未来をじっくりと見据える曲です。闇雲に走るだけでは、夢との距離が詰まらない。それどころか、「型にはまった未来」に進んでいるかもしれない。
決まった未来に進むためには、決まった自分でいなきゃなんて、そんなの絶対いやだ。
こうしたらいい、ああしたらいい。そんな教えがすべて無駄とは言いません。しかし、誰かに言われた通りに進んでいるうちに、それは自分の夢ではなく、誰かの夢になっているかもしれない。この道は「僕」たちの道であり、大切な「君」と一緒に進む道です。誰にも邪魔はできません。
誰かの言葉に惑うことがあっても、胸の鼓動があればだいじょうぶ。鳴り止むことなく刻み続ける鼓動。僕だけが掴んだこの感覚が、彼女たちの未来を切り開きます。
『どうして好きになっちゃったんだろう』
彼女感あふれるMVなので、ニヤニヤして見たいところですが、歌詞が切ないので、「このあと別れを切り出されそう」と泣きそうになります。
本来、好きになるのは悪いことではありません。でも、叶わない恋、報われない恋、届かない恋もある。おもわず、「どうして好きになっちゃったんだろう」と嘆いてしまう。好きにならなければこんな辛くなかったのに。
ただ、恋は理屈ではありません。理屈で説明できる恋なんて恋じゃないです。「あの人を好きになってね」「わかりましたぁ!」なんて味気無さ過ぎです。
自分が自分でいられなくなる。それが恋なら、彼女たちを思う気持ちも「恋」といえるでしょう。そのとき、 「どうして好きになっちゃったんだろう」 なんて思わないでください。
彼女たちは、一緒に行こうと手を伸ばしてくれます。拗らせるほどの恋をした相手からの誘い。恋の形は、恋愛だけではありません。好きな人が夢を叶える姿を見届けるのも、またひとつの愛の形です。
『いつかのままで』
最初の円陣で泣けるヲタク、出ておいでー!(はーい!)
わたしは「平均睡眠8時間。」を知らないどころか、INFIY∞を知ったのもつい最近という新参者ですが、それでもこの瞬間を見るたびに、ぐっときます。
君と僕の物語もここで一段落です。駆け抜けた日々のなかで、彼女たちは変わってしまったのでしょうか。もう「一緒に(with)」の気持ちはないのでしょうか。もし、そんな寂しい気持ちになったときは、この曲を聞いてください。
ここには、「いつかのまま」の彼女たちがいます。何度忘れても、何度離れても、「君」との記憶が僕を照らす勇気である限り、彼女たちは変わらずに走り続けます。
「平均睡眠8時間。」の時代は終わりました。そこで得たものは、決して忘れることのできない鮮やかな感情です。刹那は永遠となりました。
だから、もし忘れることがあっても、必ず見つけ出します。いや、こんなにもすばらしいグループに出会えないわけがありません。そしてまた、あの日から――。
『星降る夜に』
INFIY∞として最初の楽曲。「君」と「僕」の物語も新たな章に突入します。
「平均睡眠8時間。」は、主に白い衣装を着ていました。白は純粋無垢で、穢れを知らない色です。そんな白をまとった彼女たちは、走り続けるなかで、痛み、悩み、苦しみを味わい、身を闇に落とすほどの絶望を味わってきたはず。
やがて、黒に染まります。黒はすべてを飲み込む。夢も希望も絆も、すべてを真っ黒に染め上げます。でもそこで気づきます。黒があるから、星は輝く。もし、常に青空だったら、またたく星を見つけることもできません。
彼女たちは、黒という弱さを受け入れました。弱さと強さは表裏一体。弱さを知ることで強さを手に入れた彼女たちは、黒から自分たちの色を見つけ、はじめて新しい衣装を手にします。
白から黒へ。黒から∞へ。
星降る夜―― 「平均睡眠8時間。」 は、「INFIY∞」へと進化を遂げました。
『カオス理論』
そして彼女たちは、カオスの世界に飛び込みます。混沌すら手にした彼女たちに、もはやNIPPONは、世界は狭すぎます。
そのきらめきは閃光。目を離せば、一瞬で消えてしまう。閃光の旅。閃光ジャーニー。 あの時みた夢、胸に抱いた憧れに、「君」を連れていくために、「君」と「僕」の旅は、刹那を越え、星をまたぎ、混沌を抱いて、新たな領域へ。
その先にある「僕」――彼女たちの未来、それを確かめるのは「君」――あなた自身です。
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