そこにあるのは5分の永遠――現役アイドルに目の前でカラオケを歌ってもらった話

すっかり「まぜる〜むCafe(以下まぜ)」の虜になっているわけですが(唐突)。

以前書いたレポもこの機会にぜひ。まぜに落ちていく様子が詳細に書かれています。

「まぜる~む」で検索すると上位に表示されるので、「まぜってどんなところ?」と調べる方も見てくださっているようですね。良き良き。

ただ、どんなにまぜが楽しくてもアイドルが一番輝くのはステージの上。アイドルさんとしてもライブにきてもらうのが一番嬉しいと思います。なのでまぜで話したキャストさんのライブにはできるだけ行くようにしています。

で、まぜにはカラオケリクエスト(有料)のメニューがありまして。これは好きなキャストさんに好きな曲(もちろんキャストさんが知っている曲)を歌ってもらえるというとんでもないメニューです。

だってそうでしょ?現役アイドルが自分のためだけに歌ってくれるんですよ。とんでもねぇです。

そしてついにそれを体験してきたのでレポとして残しておきます。

そこにあるのは5分の永遠でした。

ステージで輝くアイドル

「カラオケできるんだよね」

スポポポポニーの朝陽あいかさんがそう言いました。まぜる~むの2階には小さなステージがあり、カラオケリクエストをするとそのステージで歌ってもらうことができます。

「歌いたいですか?」

わたしが聞くと、あいかさんは屈託のない笑顔で「歌いたい」と答えました。

そう言われたらリクエストしないわけにはいきません。カラオケリクエストは有料ですが、お金なんて気にならないほどあいかさんの歌を聞いてみたいと思いました。

カラオケの準備をしている間にカバンからペンライトを取り出します。いつでもライブに行けるよう、カバンにいつもペンライトを忍ばせていたのが功を奏しました。

お店にはわたしを含めて3人のお客さんがいましたが、わたしが座っていたのはステージに一番近い席。あいかさんと自分を遮るのはビニールカーテンのみです。本当に1対1で歌ってもらえるかのような距離感。

やがてあいかさんがステージに立ち、音楽が流れだします。

曲は、あたらよ『また夏を追う』

先ほどまで談笑していたあいかさんの顔がきっと引き締まりました。この顔はスポニーのライブで見る顔です。アイドルとしてのスイッチが入った。その瞬間を確かに感じました。

あいかさんはアイドル。
アイドルはステージの上で一番輝く。

それを見せつけられた瞬間です。

その仕草に僕は恋をする

あいかさんのパフォーマンスを見たのは数えるほどです。特典会で話したのも一度だけ。言ってしまえば、またそこまで掘り下げていないアイドルさんです。

でも、小さなお店の小さなステージで歌うあいかさんは、この瞬間世界で一番美しかった。わたしの目には確かにそう映りました。こんなにかわいくて、綺麗で、そして儚いアイドルが自分の目の前で歌ってくれている。現実なのに夢のようです。

オレンジのペンライトを振っていると、あいかさんが時折視線を投げてくれます。視線が重なると優しく微笑んでくれる。静かにうなずいてくれる。「どう?」と目線で問いかけてくれる。その仕草ひとつひとつが泣きたくなるぐらいに愛おしい。

でも、そんな夢の時間は永遠には続きません。

曲が終わり、あいかさんが駆け寄ってきてくれました。

「すごく感動しました」

そんな月並みな感想を笑顔で受け止めてくれるあいかさん。先ほどまで神々しくて近寄りがたい空気すらあった彼女が、いまは親近感のある笑みでたたずんでいます。その変化もアイドルの、いや、あいかさんの魅力かもしれません。

一通り感想を伝えると、あいかさんは別のお客さんのもとに去っていきます。それがお店のルール。ひとりでずっと独占はできません。わかっていたはずなのに、「行かないでほしい」。そう思ってしまいました。

それほど愛おしく、ずっと抱きしめていたい時間でした。

5分の永遠

夢の時間はたった5分でした。歌いはじめから終わりまで5分。短いです。短いですがそれはアイドルの時間と同じなのかもしれません。

5分なのか、5ヶ月なのか、5年なのか……。

いつか必ず別れるときがきます。しょせんわたしたちはアイドルとファンの関係。アイドルである彼女を応援している。アイドルを辞めればその関係は終わります。発信がなければその後を知ることすらできない。そんな儚い関係です。

5分。ペンライトを振り続けました。5ヶ月。愛を伝え続けました。5年。推し続けました。それでも曲が終わるように、アイドルはいつか終わりを告げる。

でも、あいかさんの歌声を聞きながら思いました。

この記憶は永遠です。

あいかさんは、
「アイドルすごいでしょ?」と教えてくれました。
「アイドルかわいいでしょ?」と伝えてくれました。

そして、
「アイドルって良いよね」と語りかけてくれました。

その記憶は永遠です。忘れない限り永遠に心に残ります。5分は永遠となりました。

アイドルとファンは刹那の関係です。いまも終わりに近づいています。でも終わりの日々を数えるのではなく、一緒に積んだ日々を数えたいです。その積み重ねた日々は、別れたあとも自分を支えてくれます。

出会えてよかった。

しみじみとそう思いました。

これからあいかさんと過ごした5分の永遠をもって、より一層スポニーを、アイドルを、朝陽あいかさんを応援していきたいと思います。

あいかさん、ありがとうございました。

わたしの目に映る今日のあいかさんは、世界中の誰よりも美しかったです。

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