INFIY∞（インフィ）というアイドルグループが、2022年3月31日をもって解散します。
INFIY∞は自分にとってはじまりのグループ。INFIY∞に出会えたから、地下アイドルの可能性を知り、地下アイドルに深くのめり込むようになりました。このブログを作成したきっかけもINFIY∞です。
そんなINFIY∞の解散発表。
その時、ひとりのヲタクであるわたしは……。
「見届けてあげてください」
INFIY∞は、前身の「平均睡眠8時間。」を含めて、約３年間活動してきました。自分が関わったのは、わずか半年です。節目となるタイミングをことごとく見逃した。その残念な気持ちは常にありました。
ただ逆に言えば、これから一緒に歩いていける。歴史を重ねられる。そんな未来が楽しみでした。彼女たちが高いステージにのぼっていくのを間近で見れるのです。ワクワクが止まりません。
INFIY∞の背中に見ていたのは、無限の可能性です。だから、しつこいぐらいに「希望」を書いてきました。別のアイドルが大きな会場でパフォーマンスする姿を見ては、「そこで歌うINFIY∞」を想像し、ひとり泣いたりもしました。それだけの可能性を感じる、可能性を見せてくれるグループでした。
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「解散のお知らせ」を見たのは、電車の中です。息が止まりました。これは何かの間違いだ。解散なんてありえない。そう思うも、怖くて中身を見ることができません。
そうしているうちに、続々とメンバーが解散についてツイートします。それらをリツイートしながらも、何を書いているかは読めませんでした。ちゃんと読んでしまったら、事実を受け入れるしかなくなります。
頭の中は、「なんで！？」で埋め尽くされていました。
新衣装お披露目したばかりだろ！新曲発表したばかりだろ！ワンマンライブで「３年目の正直」を見せてくれるんだろ！なんでいまなんだよ！
電車で叫びそうになりながら、最近の出来事が次々と思い浮かびます。
新衣装は、メンバーの希望が色濃く反映された衣装でした。最後だからメンバーそれぞれ、好きな形の衣装にしたのかもしれない。新曲の『Dreamer』。グループ自体が夢に突き進むための曲だと思いましたが、新たな旅立ちを迎えるメンバーのための曲かもしれない。
そして新衣装＆新曲お披露目ライブの日。「今日は絶対に来なくちゃと思いまして」と言うわたしに、スタッフさんは「見届けてあげてください」と返してくれました。振り返ると、「（最後だから）見届けてあげてください」という意味だったのかもしれません。
もうすべてが解散のフラグに思えてきました。そこに気づいたとき、猛烈な後悔が襲ってきました。
激情の矛先
意を決し、「解散のお知らせ」と「メンバーの心情」を読みました。やりきった感と同時に、苦しい舵取りだったことがうかがえました。それもそうです。このアイドルが飽和している時代に、楽な航海などできるわけがありません。
でも、そんなことは露知らず、わたしは能天気なまでに明るい未来ばかりを描いていました。描くだけでなく、メンバーに届くように伝えていました。
まだいけますよ！絶対大丈夫！これからが楽しみです！――
ばかかよっ……！
知らなかったとはいえ、なんて残酷なことをしたんだろうと、このときはじめて涙が出ました。メンバーは自分勝手な理想論に対し、笑顔で返してくれました。解散のことなんておくびにも出さない、目の前で無邪気に理想を語るヲタクに優しく接してくれました。
もしかして、自分の書いてきたことはすべて、メンバーを苦しませる内容だったのかもしれない。解散発表を聞いた日は、そこまで思い詰めました。
もちろん、しかたないことです。グループに希望を見るのも、それを伝えるのも悪いことではない。でも、この悲しみをどこに逃がしていいのかわかりませんでした。メンバーが悪いわけじゃない、運営が悪いわけじゃない、きっと誰も間違っていない。ここで駄々をこねたところで結果が変わるわけでもない。
グループが前を向いて解散するなら、前を向いて見届ける。それがたったひとつの答え。わかっているのに、割り切れない。激情の矛先は自分自身へと向かいました。
もっと早くに出会っていれば、もっとライブに行っていれば、もっと自分に拡散力があれば……。すべて思い込みです。自分ひとりでどうにかなった問題でもない。自分が夢を語ろうが語るまいが、なにも変わらない。きっとメンバーも、「そんなことないよ」と言ってくれると思います。そういう優しい人たちなんです。だから余計に苦しい。
延々と自分を責め続けました。そうやって、悲しみから逃れようとしました。
でもそんな簡単に逃げることはできず、いまに至ります。
辿り着いた感情
あれから、INFIY∞の曲をまともに聞くことができません。聞いたら苦しくなるのがわかっているからです。また、会いたい気持ちと会いたくない気持ちが攻めぎ合っています。なにを話していいのかわからなくて……。明るく見届けたいのに、女々しくて本当にすみません。
でも、それだけ自分にとって大事なグループでした。
解散発表当日、あまりにやりきれなくて、CAS（ラジオ）配信をしました。途中、感情が込み上げ、おもわず泣いてしまいました。「寒くて声が震える」なんて雑な言い訳をしましたが、こらえることができませんでした。
たった半年ですよ。たった半年の付き合いなのに、これだけ感情を揺さぶられるんです。それだけすごいグループなんです、INFIY∞は。
そのINFIY∞をもっと多くの人に届けたくて、これまで発信を続けていました。自分自身の影響力が増せば、それだけINFIY∞の情報を拡散できる。「ジャーマンさんの好きなグループか。ちょっと見てみようかな」。そう思わせればしめたものです。
他のアイドルを知りたい、他のアイドルのライブを見たい。その気持ちはもちろんあります。でも同時に、他のアイドルを書くことで、そのファンをINFIY∞に引っ張りたいという下心もありました。
すべてはINFIY∞が好きだから。INFIY∞が自分の原点だから。その大切なグループを多くの人に届けたかったから。誰に頼まれたわけでもありません。ここまで宣伝したのだから何かしてくれよ。そうメンバーに迫ることもしません。
見返りなんて何もいりません。本当です。欲しかったのはたったひとつ。「INFIY∞って良いグループだね！」。その言葉がもらえれば、それ以上は望みませんでした。
ただ、知ってほしかったんです、INFIY∞というグループを、多くの人に。
そのことだけを考えている時間は本当に充実して、本当に幸せでした。
そう、だから。
INFIY∞に出会えたこと。それは人生において、とても幸せなこと――。
絶対に忘れない。忘れさせない。
この数か月、どれだけINFIY∞について考えたか。たぶん仕事よりも考えていました。それは決して苦ではありません。好きだからこそ、次々と言葉がわき、次々と可能性を求めました。
時間は巻き戻せません。あのとき、あの場所で、一緒の時間を共有したかった。そう思っても、タイムマシンでもない限り、その願いは絶対に叶えられない。
でもまだ、未来があります。
発表＝即脱退や、次のライブで解散、あるいは「飛ぶ」などが起こるアイドル業界で、２ヵ月という時間を与えてくれました。この2カ月という「未来」をどう過ごすか。
INFIY∞は（地下）アイドルの可能性を見せてくれました。それだけじゃない。楽しさ、儚さ、心から応援したいと思えるすばらしさを教えてくれました。
そのお礼をする時間はじゅうぶんあります。じゅうぶん過ぎるほどあります。
まだ寂しさを完全に乗り越えてはいません。あいかわらず後悔もしています。でも、それ以上の幸せをもらったことも確かです。グループが解散しても、この幸せが消えるわけじゃない。INFIY∞の足跡は、この胸に確かに刻まれています。
なら、やるべきことは……。
2か月、良い時間にします。
最高の時間にします。
そして。
INFIY∞というすごいグループが存在したこと。
絶対に忘れません、忘れさせません。
ここで幸せな記憶とともに発信を続けます。
まだこの言葉は早いかもしれません。
でも、何度でも伝えさせてください。
ありがとうございます。
INFIY∞に出会えて本当に良かった。本当に幸せでした。
この幸せをもって、これからも生きていきます。
最重要告知！！
INFIY∞が辿り着いた、3年目の正直。
ぜひその目で見届けてください。
INFIY∞について、これまで書いてきた記事です。ぜひこちらもご覧ください。
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